原位置試験
建物や土木構造物を造る場合、現場地盤耐久力の調査や地質調査は基礎調査としても大事です。土の性質を調べる試験は大きく分けて2通りあります。1つは実験室で行う土質試験、もう1つが調べようとする土の場所へさまざまな試験機械を持ち込んで現地で土を調べる方法です。現地で土を調べる方法を原位置試験またはサウンディングといいます。土を現地で採取して実験室で試験を行う場合、土の性質が変化しないように最新の注意をはらって土を実験室まで運びます。しかしどんなに注意しても土の性質は多少変化します。また、場所が少しでも違うと土の性質も変化していますので、実験室で広い地域の土の性質を正確に知ることは難しい面があります。このようなときに、原位置試験はとても有効な試験となります。原位置試験は、金属製の棒を地面に人力または機械で押し込んで土の強さを調べる方法です。試験機は、人力で運べるような軽量の試験機なので押し込む力は限られています。このため、原位置試験はとても軟い土の強さを調べるときに利用します。その他にもボーリングの機械で開けた孔(あな)に深い地層まで試験機をいれてたくさんの事柄を調べることもできます。