土質試験

地球の大地と呼ばれる表層部を地盤と言い、この地盤は土・岩石で構成されています。多くの土木構造物は土で出来ている地盤の上または中に建設されるため、土木構造物を設計・施行するときに土および地盤の「力学的」「工学的」な性質をつかむ必要があります。工学的性質については、現場での直接調査と土の試料採取により行われる室内試験があり、「土質力学」と「土の調査・試験」にて適切に得られたデータを用いて設計・施行を行うために必要な試験です。
試験の項目 結果から得られる値 試験結果の利用
■ 土懸濁液のpH試験 土懸濁液のpH試験 pH 土質特性環境に影響を与える因子であり、コンクリートの劣化や鋼材の腐食などの構造物の耐久性と地盤安定処理の施工効果
■ 乱した土の試料調整 - 各土質試験の目的に応じた状態に 試料を調整する必要があるために行う。
■ 土粒子の密度試験 土粒子の密度試験 土粒子の密度 ρs(g/cm3) 土の基本的性質(間隙比・飽和度などの)計算
粒度沈降分析
盛土の締固め管理に用いる
■ 土の含水比試験 土の含水比試験 土の含水比 W(%) 土の基本的性質含水量の違いにより土の工学的特性が大きく異なる土構造物の設計・施工条件を決める
■ 土の粒度試験 土の粒度試験 最大粒径 粒径加積曲線と各粒径 均等係数 Uc 曲率係数 Uc′ 細粒分含有量 土の分類 工学的特性の基礎的な判断に利用
■ 土の液性限界・塑性限界試験 土の液性限界・塑性限界試験 液性限界 WL 塑性限界 Wp 塑性指数Ipが求められる Ip=(WL-Wp) タフネス指数15 盛土材・路盤材の適否判定 コンシステンシー限界による土の分類(粘性土) 土の工学的性質の推定
■ 突固めによる土の締固め試験 突固めによる土の締固め試験 最大乾燥密度 ρd 最適含水比 Wopt 路盤及び盛土の施工方法の決定、施工管理に用いる
■ CBR試験 CBR試験 CBR値 土工の施工管理 たわみ舗装厚の設計 路盤の設計
■ 土の一軸圧縮試験 土の一軸圧縮試験 一軸圧縮強さ qu 粘着力 Cu 基礎、斜面、擁壁などの安定の計算 改良地盤の安定性評価
■ 土の三軸圧縮試験 土の三軸圧縮試験 試験の種類により、それぞれ
uu:非排水せん断強さ
粘土地盤の短期安定性
支持力、土圧の算定
cu:粘土地盤を圧蜜させてからの短期安定性
強度増加率の推定
■ 土の透水試験 土の透水試験(定水位) 土の透水試験(変水位) 土の透水係数k15 浸透、透水性により土構造物の適否判別
■ 土の湿潤密度試験 土の湿潤密度試験 湿潤密度(単位重量)ρt 土圧や土の質量の算定と土構造物の設計、施工及び土工の品質管理
■ 土の強熱減量試験 土の強熱減量試験 強熱減量 高有機質土などの有機物含有量 無機質系の土の風化度合、鉱物組成の目安
■ 締固めた土のコーン試験 締固めた土のコーン試験 コーン指数 qc 地盤の建設機械の走行性を判断する